インタビュー:2008年01月09日
はじめに
今回紹介する「カタリバ」との出会いはあるセミナーがきっかけであった。
そのセミナーは、社会的なニーズに挑戦する人たちの活動報告会。
多くの人達が、実に生き生きと素敵な取り組みを報告していた。
その中で、最も私の心に突き刺さったの団体がある。
それがNPO法人「カタリバ」である。
彼ら曰く、世の中には2つの種類の人がいる。
1つは、「人生を自分でクリエイトする人」
もうひとつは、「そうでない人」
この両者の違いの根源を「機会の格差」と定義し、
誰に言われるでもなく、その格差の底上げに自らの人生をかけて取り組んでいる。
そんな素敵な「カタリバ」の取り組みを紹介したい。
インタビュー・文=後藤 広明(社会貢献プランナー)
カタリバとは
(c)カタリバカタリバとは、高校生に(きっかけ)を提供するNPO法人だ。
「カタリ場」という独自の手法で「(きっかけ)となる場」を創りだしている。
カタリバの特徴は、高校生のリード役を「キャスト」と呼ばれる大学生が務めること。
親や先生、同級生では話し難いことでも、少し先を歩くお兄さん、お姉さんであれば話せる。
そんな自然な「カタリの場」を提供している。
今回は、カタリバの創始者である今村久美氏(代表)にお話を伺った。
結成は2001年11月、2006年にNPO法人格取得。
カタリバ設立のきっかけ 〜機会×格差〜
慶応大学SFCに進学したことが大きなきっかけです。
ここでの生活は、それまでの高校生活とは大きく異なり、
「自分で課題を見つけ、自ら動く」そんな自立した活動を多くの人が実践していました。
その影響を受け、私自身も、本当にいろんなことにチャレンジしていました。
その1つが高校生に対するAO入試のアドバイスです。
AO入試とは、アドミッションズ・オフィスの略で、
入学試験の結果ではなく、学校が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と
出願者の人物像を照らし合わせて合否を決めると言うものです。
私の通っていた高校は進学校ではなかったのですが、
このAO入試のおかげで、実に4つの大学に合格することができたのです。
この快挙?を買われて、同級生の弟や妹が私の家に遊びにくるようになり、
合宿のようなことをやっていました。
そんな感じで、多くの刺激的な仲間に影響されながら、
充実した大学生活を送っていたのです。
そんなある日、成人式で地元の飛騨高山に帰る機会がありました。
「きっと私が経験してきたように、高校の友達も充実した日々を過ごしているのだろう・・・」
そんな想いを胸に、成人式に参加しました。
しかし、現実は違っていました。
とても大好きな友人達が、高校時代と殆ど変わることなく、
成人式を迎えていたのです。
本当にショックでした。
その時に初めて「自分が幸せな環境にいる」ことに気づいたのです。
「何が違うのか・・・」、そこから真剣に考えるようになりました。
悩んで悩んで到達したのが「きっかけとなるような機会に格差があるのでは?」と言うことでした。
私が大学で成長できたのは、「色んな人との出会い」があったからです。
身近な同級生や先輩がプロジェクトを運営したり、大勢の前でプレゼンをしたり・・・
とても格好良く見えました。
「そんな「機会」が身近にあれば・・・」
「そんな「場」を沢山創りたい・・・」
そんな想いで始まったのが「カタリバ」なのです。
しかし、活動を始めたものの、何をすれば良いかわからない。
そこで、まずは高校で授業をさせてもらおうと学校訪問を開始しました。
もちろん、始めはろくに話も聞いてくれませんでした。
本当に何度もくじけそうになりました。
それでも、多くに人たちに支えられながら、
1歩ずつ、1歩ずつ、前進していきました。
そうして確立されたのが、現在のカタリバスタイルです。
今では、***校の実績と、3000人のキャストを抱えるようになりました。
カタリバが実現したいこと 〜機会×環境〜
カタリバが実現したいのは、
「人生は自分でクリエイトできること」
「全ての人たちがチャレンジすればできること」を
知ってもらうことです。
その為には、身近に素敵な人たちと知り合う「機会」が必要です。
そこでは、高校生の少し先を歩く「大学生」が適しているのです。
親や先生、同級生では話し難いことでも、近所のお兄さん、お姉さんなら話せる。
そんな環境を提供しています。
カタリバの活動 〜高校生×大学生〜
(c)カタリバカタリバは高校単位で実施するプロジェクトです。
まず始めにプロジェクトリーダーとなる大学生を募ります。
プロジェクトリーダーが中心となって、プロジェクトを推進していくので
責任も重大ですが、その分やりがいも大きいのです。
プロジェクトリーダーは、高校生のリード役となるキャストを集めます。
そして、学校のニーズや現状の課題などを共有すべく、学校との打ち合わせを重ねます。
キャストは自分の経験を元に、高校生に話すネタを準備し、
事前にプロフィールとして高校生に配布します。
数々のシミュレーションや打ち合わせを経て、いよいよ「カタリバ」の本番が実施されます!
高校生は、プロフィールを片手に、話をしてみたいキャストのところに向かいます。
始めは、あまり乗り気でなかった生徒も、
キャストの熱さに、いつしか引き込まれていく姿が印象的です・・・
先生方の反応も良く「大学生だから出来ること」を実感してもらっています。
カタリバは高校生のためのプロジェクトですが、
キャストである大学生にとっても、自分の考え方や生き方に対して
ダイレクトに反応が返ってくることは、何にも変え難いようです!
企業の人事部からカタリバのキャストを新入社員として紹介して欲しい
とのリクエストを貰うことも度々です。
カタリバの課題 〜事業×継続〜
カタリバのスタイルは確立されてきましたが、
事業としての基盤整備が大きな課題です。
カタリバは労働集約型の事業モデルであり、現在25名のスタッフを抱えています。
しかし、その大半がアルバイトです。
スタッフが安心して働き続けられるように
継続的な事業としての強化を図ることが、今後の大きな課題です。
カタリバを彼らが自然に就職先の1つとして考えられるようにしていきたいですね・・・
今後の抱負 〜カタリバ×全国〜
(c)カタリバこれまでに東京を中心に活動を行ってきました。
カタリバの活動もある程度浸透し、第一フェーズをクリアしつつあります。
今後は、第二フェーズとして、この活動を全国に展開していきたいと考えています。
既に青森、神奈川、三重、神戸で行政を中心として
カタリバスタイルでのコミュニケーションの場が創られつつあります。
また、高校生と大学生という関係以外にも、
大学生と社会人のカタリバも進めています。
最終的にはカタリバが自然に発生し、我々の活動事体が不要になることが目標ですね!
問い合わせ先
団体名 |
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編集後記 〜webmasterのつぶやき〜
色んな障壁に対して、苦労しながら乗り越え、前進するカタリバの姿を多くの人が見守っています。
これからも、多くの人の心を動かし続けてください!
応援しています!!!

saveproject代表
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