インタビュー:2008年02月21日
はじめに
最近、ふと気づいたことがある。
「社会起業家ってアーティストと同じだ・・・」と。
アーティストは、音楽や絵、書などを通して、自分自身が伝えたいことを表現し、
それで生計を立てるべく、工夫を凝らしている。
社会起業家も、自分自身が伝えたい社会的ニーズを、
独自の方法で表現し、それを事業化すべく、工夫を凝らしている。
何かを伝えることを使命とし、それで生計を立てる。
そんな素敵な共通点を感じる今日この頃である。
今回紹介する、スマイルスタイルの塩山 諒氏も、
独自の手法でメッセージを発信し続ける、素敵な社会起業家・アーティストである。
インタビュー:後藤広明(社会貢献プランナー)
スマイルスタイルとは
スマイルスタイルは、塩山 諒氏が代表を務める大阪を拠点としたNPOである。
「ゴミ拾い」という身近な手段を活用し、
「ゴミ拾い」×「アート」
「ゴミ拾い」×「オールナイト」
「ゴミ拾い」×「地域貢献」
等、「街創り」、「社会創り」をプロデュースし続けている。
スマイルスタイルの掲げるポリシーは以下の3つ。
(1)新しいライフスタイル・価値観で、ぼくらの社会をデザインする。
(2)街づくりを通して、社会問題と自分自身の繋がりに気づき、
様々な人や価値観に出逢える機会をプロデュース。
(3)ミライの子どもたちに希望・夢・笑顔・ぬくもりを
与えられる社会を創る。
今回、「社会の創造」にフォーカスした活動を展開する代表の塩山 諒氏に
スマイルスタイルの真意についてお話を伺った。
塩山 諒氏のプロフィール
1984年7月12日生まれ。兵庫県出身。
小学校3年生から不登校、ひきこもりを経験。
当時、多くの大人に囲まれる中で、たくさんの良い影響を与えられ助けてもらう。
そして将来は、自分がさまざまな事情で笑えない子どもたちのチカラになるため、
社会を変えることを仕事にすると決意する。
「オールナイトごみひろい」「今日だけはぼくの公園プロジェクト」などユニークな仕掛けを街につくる
「スマイルスタイル」の代表として、関西を中心に活動を展開。
今年は事業としてスマイルスタイル(NPO法人格取得予定)を本格始動させるために日々奮闘中
スマイルスタイル設立のきっかけ 〜感謝×恩返し〜
まず、なぜこのような活動をしているのかと申しますと。
僕自身、色々大変なおもしろい(笑)過去がありまして・・・
それはとっても長くなるので置いといて。
経緯としては簡単に自分自身が不登校やひきこもりなどを経験していて、
その当時にたくさんの大人の人たちに助けてもらいました。
そして次は自分が大きくなったら恩返しする番だと思い
現在の活動に繋がっています。
不登校・ひきこもり・教育問題・環境問題・人権問題・
様々な社会問題がありますが、すべては人の問題だと思います。
ゴミ拾いをいくらしてもポイ捨ての問題が無くなるわけではなくて、
ポイ捨てする人の意識や行動が変わらない限り問題は解決しないからです。
そのための第一歩を踏み出そうとスマイルスタイルが生まれました。
スマイルスタイルがが実現したいこと 〜想い×行動〜
今たくさんの問題を抱える社会。
人の意識・心が作りだす社会。
ひとりひとりの意識がほんの少しづつでも変わり
行動が変わることによって社会は変わります。
子どもは大人の背中を見て育ちます。
社会の背景を見て育ちます。
大人がポイ捨てしてたら、子どももポイ捨てすると思います。
大人が差別をしていたら、子どもも差別をすると思います。
でも、大人が希望に満ち溢れ、魅力的な社会なら子どもは、
希望を、夢を、生きるチカラを、社会から、大人の背中から、見出すと思います。
この事業を通じて「生きるチカラ」、「希望」、「笑顔」、「温もり」を
子どもたちに与えられる社会を作りたい。
街・社会は、熱い想いを持つ人だけがつくってくれるものでも、
エライ人や立派な人が築きあげていくものでもない。
小学生も、となりのおばちゃんも、ショッピング大スキなギャルも、
酔っ払いのおっちゃんも、みーーんな街を、社会をつくっているんです。
街や社会に興味があってもなくても、今を生きるすべての人に
「街を想う。」「社会を想う。」きっかけを見出してもらいたい。
今よりもっと街を、社会を想い、社会参加する人が増えることで、
改善されていく社会問題が多くあると思います。
だって、社会問題は、人の意識・心が作りだしているから。
まずは「街を想う。」「社会を想う。」こと。
そんな笑顔の生まれる「出逢い・気づき・学び」の場を
街のライフスタイルに。
そんなスタイルになりますスタイル。
これまでの活動で得たもの 〜仲間×転機〜
スマイルスタイルが掲げる想いや夢なども、もちろん始めは言葉だけでした。
始める前に、たくさんの人たちに会って話をしました。
「だけど、君達はこれを本職にするの?」「これで食べていく気なの?」
「しっかりと仕事を持って趣味でやれば?」
「熱い想いはわかるけど、食べていくのは難しいで」
「絶対無理」「考え直せ」とほとんどの人に言われました。
ぼくは「これからやることに本当に価値があれば食べていけると思っています。」
って言いました。
自分が一番やりたいことをして、飯を食べることって
本当に難しいこともかもしれない。
でも・・・できる。できる。やれる。
って直感で、思ったし、確信したんです。
思ったのはいいけど、目の前に壁がたくさん(笑)
そこで、昨年7月にソーシャルベンチャービジネスプランコンペ
「edge2008」に応募したんです。
ここでも、一次審査の3分プレゼンが終わり、質疑応答タイムで、
「で、あんたらゴミを拾ってナニがしたいの?」
「ゴミを拾って社会って変わるんですか?」
「ゴミ拾ってダレを助けたいの?」
「ゴミ拾って食べていけるの?」と、
まぁまぁ、それはツッコミの嵐でした。
で、なんとか一次審査を通ることができて、
その後、アクション起こして、オールナイトゴミ拾いなどで、
たくさんの人たちが集まってきてくれるようになり、
カタチになりつつある頃に、二次審査(セミファイナル)があり、
なんとか一番最下位で通過できたのですが、
メンターの方達にそれはもうボロクソにケチョンケチョンに言われました。
「もう自己満足の活動はやめなさい、これだけ人が集まってもう満足やろ?
もうええやろ。」「君の想いはわかった、それでなんでゴミ拾いやねん」
9月23日にセミファイナルが終わったのですが、
10月はメンバーも相当辛かったと思います。
でも、どれだけ言われても、自分が信じることを、したいことを、
していきました。
どこに行っても「なんでゴミ拾いしてるの?」と聞かれ、
そこで、壮大な夢や想い、これからのビジョンなどを、
いつも本気でいつでもマジで、そこだけは冗談抜きで、
枯れることなく腐ることなく、想いを発信し続けました。
少し恥ずかしいですが、その本気の姿勢が、想いが、
相手の心に響くようになってきて、色々と人を紹介していただくようになり、
出逢いが多くなってきました。
一気に状況が変化してきました。
メディアの方にも扱っていただくことが多くなり、
11月23日のファイナルプレゼンテーションに挑みました。
そこでは奨励賞というカタチでしたが、
賞以上に「得たモノ」は大きかったです。
「得たモノ」で一番大きかったのは、やはり、仲間ですね。
どんなことがあっても、どんな辛いことがあっても、
仲間の存在があったから、支えられたから、
信じてついてきてくれる仲間ができたことです。
そして、本気で応援してくれる人たちができたこと。
そして、スマイルスタイルを通じて多くの人たちに出逢いました。
この出逢いは「得たモノ」一番です。
参加してくれた人たちの中には、
「スマイルスタイルに出逢って人生が変わった」
とか言ってくれる人もいて、嬉しいです。
新聞などにメディアに掲載されることで、
たくさんの方達から応援メールをいただきました。
今後の抱負 〜継続×事業〜
「スマイルスタイルが成功することがソーシャルインパクトだ」
と言われたことがありました。
今、やっとスタートラインに立ったところです。
これから、どんどん想いをカタチにしていくこと。
そして一番大事なこと、継続しないと意味がありません。
持続可能にしていくために、
しっかりと事業として成り立つ仕組みをつくっていくこと。
そして大きなムーブメントを起こしていきたいと思っています。
これからもよろしくお願いします。
問い合わせ先
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編集後記 〜webmasterのつぶやき〜
今回のインタビューを通じて、
誰に何をいわれようと、自分達を信じ、諦めることなく前進を続けてきた
「スマイルスタイルの強い信念」を感じることができました。
志高く、一生懸命にアクションを起こしていると、
本当に、いろんな人達が救いの手を差しのべてくれるんですよね・・・
塩山さん、これからも応援しています!!!

saveproject代表
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